概要
Zapier公式ブログが、業務自動化における2つのアプローチ「エージェンティックAI(Agentic AI)」と「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の違いを整理した記事を公開しました。両者はどちらも手作業の削減と効率化を目的としていますが、仕組みや得意分野が大きく異なると説明しています。
何が発表・更新されたのか
記事では、RPAは「あらかじめ決められたルールに沿って、画面操作などを模倣しながら反復作業を実行する技術」と定義されています。一方でエージェンティックAIは、「LLM(大規模言語モデル)などを使って状況を認識・推論し、目標達成に向けて次に取るべき行動を自ら判断するAIエージェントの集合体」とされています。
具体的には、RPAは「収集→処理→実行」という3ステップで動き、決められた手順を毎回同じように実行します。対してエージェンティックAIは「知覚→推論→行動→学習」という4ステップのサイクルで動作し、APIやMCP(Model Context Protocol)、A2A(Agent2Agent)プロトコルなどを使って複数のツールを連携させながら、状況に応じて計画を調整できるとされています。
記事内では、Zapierのユーザー事例として、サポートチケットの一次対応や営業フォローアップ、採用選考、リード獲得などにエージェンティックAIを活用している企業の例が紹介されています。
なぜ重要なのか
これまで「業務自動化」といえばRPAが主流でしたが、非構造化データを扱ったり、途中で条件が変わったりする複雑な業務には対応しづらい面がありました。エージェンティックAIは、そうした「ルール化しにくい判断が必要な業務」にも対応できる可能性がある点で、自動化の選択肢を広げるものとして紹介されています。
誰に関係があるのか
- 業務効率化やDXを担当する中小企業の実務担当者
- カスタマーサポートや営業、採用など、判断を伴う定型外業務の自動化を検討している方
- 既にRPAを導入しており、次の自動化施策を検討している企業の情報システム担当者
仕事や業務でどう使えるのか
記事によると、両者は「どちらか一方を選ぶ」というより、業務の性質によって使い分けるべきものとされています。
- 決まった手順を大量に、毎回同じように処理したい業務(請求書のデータ入力、レガシーシステムでの在庫確認など)→RPA向き
- 状況判断や複数ツールの連携が必要な業務(問い合わせ内容の分類・対応方針の提案、商談後のフォローメール作成、候補者評価など)→エージェンティックAI向き
自社の業務を棚卸しし、「ルールが明確で変化が少ない作業」か「判断や調整が必要な作業」かを見極めることが、自動化ツール選定の第一歩になりそうです。
注意点
この記事はZapier自身のブログであり、紹介されている事例もZapier製品(Zapier MCP、AI by Zapierなど)を用いたものです。エージェンティックAIの「学習して行動を調整する」機能についても、記事内で「すべてのシステムが今日時点で対応しているわけではなく、今後の方向性である」と明記されています。日本語対応状況や料金プラン、日本国内での提供状況について、公式情報上では確認できませんでした。導入を検討する際は、各社の公式情報を個別に確認することをおすすめします。
公式情報
Agentic AI vs. RPA: Everything you need to know(Zapier Blog)
関連キーワード
- エージェンティックAI
- RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)
- AIエージェント
- Model Context Protocol(MCP)
- 業務自動化





