概要
AWSは、Amazon Bedrock AgentCoreを使ってClaude DesktopにWeb検索機能を安全に追加する方法を、公式ブログで公開しました。AgentCoreのGatewayという機能を使うことで、Claude Desktopから最新のWeb情報を取得できるようになります。通信はすべてAWS内で完結し、外部のAPIキー管理も不要です。
何が発表・更新されたのか
Amazon Bedrock上で動くClaude Desktopは、AIモデルの学習データの時点(知識のカットオフ)までの情報しか扱えず、最新のドキュメント更新や価格、天気などのリアルタイム情報は取得できませんでした。今回紹介されたのは、Amazon Bedrock AgentCoreの「Gateway」という機能を使い、MCP(Model Context Protocol、AIが外部ツールと連携するための標準的な仕組み)対応の「Web Search」をClaude Desktopに接続する手順です。
このWeb Searchは、数百億件規模のAmazon独自のWebインデックスを使ったフルマネージド型の検索機能で、すべての検索クエリはAWSのインフラ内に留まります。外部の検索APIキーを管理する必要がなく、組織の境界外にデータが出ない点が特徴です。
認証面では、AWS IAM Identity Center(シングルサインオン基盤)とAmazon Cognitoを組み合わせ、JWT(JSON Web Token、安全にユーザー情報をやり取りするための認証トークン)によってGatewayへのアクセスを保護する構成が解説されています。
なお、Web Searchが利用できるリージョンは現時点で、米国東部(バージニア北部)、欧州(アイルランド)、そしてアジアパシフィック(東京)の3つと公式情報に明記されています。
なぜ重要なのか
生成AIの大きな課題の一つが「最新情報を答えられない」という点です。今回の仕組みにより、Claude Desktopが社内の既存のID管理基盤(IAM Identity Center)と連携しながら、安全に最新のWeb情報を取得できるようになります。外部の認証プロバイダーを別途用意する必要がなく、既存の組織のID統制の仕組みをそのまま活かせる点が実務上のメリットです。
誰に関係があるのか
- Amazon BedrockでClaude Desktopを利用している企業の情報システム担当者
- AWS IAM Identity Centerで社内のAWSアクセスを一元管理している組織
- 社内向けAIアシスタントに最新情報検索機能を加えたい中小企業の実務担当者
仕事や業務でどう使えるのか
社内文書の検索だけでなく、最新の製品ドキュメントや価格情報、ニュースなどをAIアシスタント経由で確認したい場合に活用できます。たとえば、営業担当者が最新の競合情報を調べたり、技術担当者が公式ドキュメントの最新版を確認したりする際に、Claude Desktopから直接Web検索結果を参照できるようになります。
注意点
- 設定にはAWS CLIやPython、Boto3 SDKなどの技術的な準備が必要で、エンジニアによる構築作業が前提となっています。
- AWS Organizationsの管理アカウントへの管理者権限など、一定の権限が必要です。
- Web Searchを利用できるリージョンは、東京を含む3つのリージョンに限定されています。
- 公式情報上では、料金の詳細や無料枠の有無については確認できませんでした。
公式情報
Add secure Web Search to Claude Desktop with Amazon Bedrock AgentCore(AWS Machine Learning Blog)
関連キーワード
- Amazon Bedrock AgentCore
- Claude Desktop
- Model Context Protocol(MCP)
- AWS IAM Identity Center
- Amazon Cognito





