システムに障害が起きたとき、その場で慌てて行き当たりばったりに対応すると、かえって混乱が広がってしまうことがあります。そこで、障害が起きたときの動き方をあらかじめ決めておく考え方があります。これが障害対応フローです。この記事では、障害対応フローの意味や役割を初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
障害対応フローとは?
障害対応フローとは、システムに障害が起きたときに、誰が、どの順番で、どのように動くかをあらかじめ決めておいた手順の流れのことです。混乱しがちな状況でも落ち着いて対応できるようにするための取り決めです。
たとえば、火事が起きたときの避難手順が決まっていると、慌てずに行動できます。障害対応フローは、それと同じように、いざというときの動き方を整理しておくものだと考えると分かりやすいでしょう。
障害対応フローには、障害に気づいてから、関係者への連絡、原因の調査、復旧、そして振り返りまでの一連の流れが含まれることが多いです。
障害対応フローが重要な理由
障害は、いつ起きるか分かりません。何も準備がないと、いざというときに「誰に連絡すればいいのか」「まず何をすればいいのか」と迷ってしまい、対応が遅れてしまいます。障害対応フローは、こうした迷いを減らすのに役立ちます。
あらかじめ流れを決めておくことで、担当者が変わっても同じように対応でき、復旧までの時間を短くしやすくなります。落ち着いて対応するための土台になると考えられます。
障害対応フローが使われる場面
障害対応フローは、次のような場面で活用されることが多いと考えられます。
- 障害が起きたときに、まず何をすべきか判断するとき
- 関係者への連絡の順番を決めておきたいとき
- 担当者によって対応がばらつかないようにしたいとき
- 落ち着いて復旧作業を進めたいとき
障害対応フローの仕組み
障害対応フローは、おおまかに次のような段階で構成されることが多いです。順番に見ていきましょう。
- 障害の発生に気づき、状況を確認します
- 関係者に連絡し、対応する体制を整えます
- 原因を調べつつ、まずは復旧を優先して対応します
- 復旧後、原因を詳しく調べて再発防止につなげます
こうした流れはあらかじめ文書などにまとめておき、いざというときにすぐ参照できるようにしておくのが一般的です。実際に試しておくことも大切だとされています。
障害対応フローと似た用語との違い
障害対応フローは、似た言葉と混同されることがあります。違いを整理しておきましょう。
「障害」がシステムが正常に動かない状態そのものを指すのに対し、障害対応フローはその障害に対処するための手順の流れを指します。状態と、それへの対応手順、という違いがあります。
「ポストモーテム」が障害のあとに行う振り返りを指すのに対し、障害対応フローはその振り返りまでを含む、対応全体の流れを表す、と考えると分かりやすいでしょう。
ここまで障害対応フローの役割や流れを見てきました。続いて、この考え方を理解しておくとどんな良いことがあるのかを整理しておきましょう。
障害対応フローを理解するメリット
障害対応フローを理解しておくと、いざというときに備えておくことの大切さが分かるようになります。これは、安定したサービスを支えるうえで欠かせない視点です。
また、手順をあらかじめ決めておくことで、混乱を減らし、落ち着いて行動できるという考え方は、ほかの場面にも応用できるでしょう。
障害対応フローの注意点
障害対応フローは、つくっただけで満足してしまうと、いざというときに役立たないことがあります。実際に確認したり、訓練したりしておくことが望ましいとされています。
また、システムや体制が変われば、フローも見直す必要があります。古いままだと実態と合わなくなることがあるため、定期的に更新することが大切だと考えられます。
障害対応フローに関連する用語
障害対応フローをより深く理解するために、関連する用語もあわせて知っておくと役立ちます。
- 障害:システムが正常に動かない状態
- ポストモーテム:障害のあとに行う振り返り
- MTTR:障害から復旧するまでの平均時間
- エスカレーション:上位の担当者へ対応を引き継ぐこと
まとめ
障害対応フローは、障害が起きたときに誰がどう動くかをあらかじめ決めておいた手順の流れです。混乱を減らし、落ち着いて早く復旧するための土台になります。
これからITについて学んでいくうえで、障害対応フローは備えの大切さを示す考え方と言えるでしょう。まずは「いざというときの動き方を決めておく」という役割を押さえておくとよいでしょう。
よくある質問
障害対応フローは誰がつくりますか?
システムを運用するチームが中心となってつくることが多いです。実際に対応する人たちの動き方を決めるものなので、現場の状況を把握している人が関わると、より実用的なものになりやすいと考えられます。
障害対応フローはつくれば終わりですか?
つくって終わりではありません。実際に確認したり訓練したりして、いざというときに役立つかを確かめることが大切です。また、システムや体制の変化に合わせて見直すことも必要だと考えられます。
障害対応で大切なことは何ですか?
まずは状況を把握し、サービスを使える状態に戻すことを優先するのが一般的です。そのうえで、落ち着いたあとに原因を振り返り、再発を防ぐことが大切だと考えられます。

