概要
Vercelが提供する「AI Gateway」に、Poolside社の新しいAIモデル「Laguna S 2.1」が追加されました。無料版と有料版の2種類が用意されており、コード作成やデバッグなど、開発者向けのタスクに強みを持つモデルです。
何が発表・更新されたのか
Vercelの公式チェンジログによると、Laguna S 2.1がAI Gatewayで利用可能になりました。提供されるのは以下の2バージョンです。
- 無料版(コンテキストウィンドウ25.6万トークン):
poolside/laguna-s-2.1-free - 有料版(コンテキストウィンドウ100万トークン):
poolside/laguna-s-2.1
※「コンテキストウィンドウ」とは、AIが一度に読み込んで処理できる文章量の目安です。数値が大きいほど、長いコードや文書をまとめて扱えます。
Laguna S 2.1は「Mixture-of-Experts(複数の専門モデルを組み合わせる仕組み)」を採用したオープンウェイトモデルで、「thinking(熟考)」モードと「no-thinking(即応)」モードの両方に対応しています。
コード作成・デバッグ、テストの実行、ブラウザ上で動くツールの構築、MLOps(機械学習の運用)パイプラインやAI研究など、エージェント的(自律的にタスクをこなす)コーディング作業や長時間かかる作業を得意とすると説明されています。
thinkingモードでの性能として、以下のベンチマークスコアが公式に示されています。
- Terminal-Bench 2.1: 70.2%
- SWE-bench Multilingual: 78.5%
- SWE-Bench Pro: 59.4%
なぜ重要なのか
AI Gatewayは、複数のAIモデルを統一したAPIで呼び出せる仕組みです。利用量やコストの追跡、リトライ・フェイルオーバー(障害時の自動切り替え)設定、カスタムレポート、Zero Data Retention(データを保持しない設定)への対応、APIキーごとの予算設定、ルーティングルールなど、企業利用を意識した機能が備わっています。
さらに、AI Gatewayはプロバイダー(モデル提供元)の価格をそのまま反映し、マークアップ(上乗せ料金)や利用料を課さないと明記されています。これはBYOK(自分のAPIキーを持ち込む利用形態)でも同様とのことです。
Laguna S 2.1が追加されたことで、こうした管理機能を活用しながら、新しいコーディング特化モデルを試せる選択肢が増えたことになります。
誰に関係があるのか
- 開発チームでAIコーディング支援ツールを検討している方
- 複数のAIモデルを一元管理したいエンジニアリング組織
- コスト管理やアクセス制御を重視するIT担当者
仕事や業務でどう使えるのか
公式情報には、Vercelの「AI SDK」を使ったコード例が示されています。
import { streamText } from 'ai';
const result = streamText({
model: 'poolside/laguna-s-2.1',
prompt: 'Fix the flaky test in the payments suite.',
});
このように、モデル名を指定するだけでLaguna S 2.1を呼び出せます。テストの修正指示や、コードのデバッグ依頼といった開発現場のタスクに活用できると考えられます。また、モデルプレイグラウンド(試用環境)でも動作を試せると案内されています。
注意点
公式情報上では、日本での提供状況や対象プランの詳細は確認できませんでした。また、無料版と有料版で性能差があるかどうかについても、コンテキストウィンドウの違い以外は明記されていません。実際の利用にあたっては、公式ページで最新の料金体系や利用条件をご確認ください。
公式情報
Laguna S 2.1 is now available on AI Gateway(Vercel Changelog)
関連キーワード
- AI Gateway
- Poolside
- Mixture-of-Experts
- エージェント型コーディング
- AIモデル比較





