サービスがどのくらい快適に使えているかを知るには、感覚だけでなく数値で測ることが大切です。サービスの状態を具体的に表す指標の一つがSLIです。この記事では、SLIの意味や役割を初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
SLIとは?
SLIとは、Service Level Indicatorの略で、日本語では「サービスレベル指標」と訳されます。サービスがどのくらいうまく動いているかを、具体的な数値で表したもののことです。
たとえば、「リクエストのうち正常に応答できた割合」や「応答にかかる時間」などがSLIにあたります。サービスの状態を、感覚ではなく数字で見える化するための物差しだと考えると分かりやすいでしょう。
SLIは、何を大切にするかによって選ぶ指標が変わります。応答の速さを重視するなら応答時間、つながりやすさを重視するなら成功した割合、といった形で、目的に合った指標を測ります。
SLIが重要な理由
サービスの状態を「なんとなく調子がいい」といった感覚だけで判断していると、問題に気づくのが遅れたり、改善の効果が分からなかったりします。SLIで数値化することで、状態を客観的に把握できます。
また、数値で表しておくことで、チームの中で同じ基準をもとに話し合えます。サービスの品質を管理していくうえで、土台となる大切な考え方だと言えるでしょう。
SLIは、サービスを運用するさまざまな場面で活用されます。具体的にどんなときに役立つのか、いくつか例を見てみましょう。
SLIが使われる場面
SLIは、次のような場面で活用されることが多いと考えられます。
- サービスの状態を、数値で把握したいとき
- 応答の速さやつながりやすさを測りたいとき
- 改善の効果を客観的に確かめたいとき
- チームで品質の基準を共有したいとき
SLIの仕組み
SLIは、おおまかに次のような流れで使われます。手順を順番に見ていきましょう。
- サービスにとって何が大切かを考えます
- それを表すのにふさわしい指標を選びます
- 実際にその指標を測定し、数値として把握します
- 数値の変化を見ながら、状態や改善の効果を確認します
SLIは、後で紹介するSLOやSLAといった考え方の土台にもなります。まず状態を測ること、それがすべての出発点になります。
SLIと似た用語との違い
SLIは、よく似た言葉と混同されることがあります。違いを整理しておきましょう。
SLIが「サービスの状態を表す数値そのもの」を指すのに対し、SLOはその数値について「どのくらいを目標とするか」を定めたものです。指標と目標、という関係にあります。
SLAは利用者との約束ごとを指す言葉で、SLIはその約束を測るための数値として使われることがある、と考えると分かりやすいでしょう。
ここまでSLIの意味や使い方を見てきました。続いて、この考え方を理解しておくとどんな良いことがあるのかを整理しておきましょう。
SLIを理解するメリット
SLIを理解しておくと、サービスの良し悪しを感覚ではなく数値で考えることの大切さが分かるようになります。これは、品質を客観的に管理するうえで役立つ視点です。
また、何を大切にするかによって測るべき指標が変わる、という考え方も身につきやすくなるでしょう。
SLIの注意点
SLIは、何を測るかの選び方が大切です。利用者にとって重要でない指標ばかり測っても、サービスの本当の状態はつかめません。利用者の体験に結びついた指標を選ぶことが望ましいとされています。
また、数値を集めること自体が目的になってしまうと意味が薄れます。あくまでサービスをより良くするための物差しとして使うことが大切だと考えられます。
SLIの理解をさらに深めるために、関係の深い言葉もあわせて知っておくと役立ちます。あわせて覚えておきましょう。
SLIに関連する用語
SLIをより深く理解するために、関連する用語もあわせて知っておくと役立ちます。
- SLO:SLIについて定める目標値
- SLA:利用者との間で交わすサービスの約束
- 可用性:サービスが使える状態を保てる度合い
- 応答時間:処理が返ってくるまでの時間
まとめ
SLIは、サービスがどのくらいうまく動いているかを具体的な数値で表した指標です。状態を客観的に把握し、改善の効果を確かめる土台になります。
これからサービスの運用について学んでいくうえで、SLIはSLOやSLAの出発点となる考え方と言えるでしょう。まずは「状態を数値で測る物差し」というイメージを押さえておくとよいでしょう。
よくある質問
SLIとは何の略ですか?
Service Level Indicatorの略で、日本語ではサービスレベル指標と訳されます。サービスがどのくらいうまく動いているかを具体的な数値で表したものを指すと考えると分かりやすいでしょう。
SLIではどんな数値を測りますか?
応答にかかる時間や、リクエストが正常に処理できた割合などが代表的です。何を大切にするかによって測るべき指標は変わるため、利用者の体験に結びついたものを選ぶことが望ましいと考えられます。
SLIとSLOはどう違いますか?
SLIはサービスの状態を表す数値そのものを指し、SLOはその数値についてどのくらいを目標とするかを定めたものです。指標と目標、という関係にあると考えると分かりやすいでしょう。

